情報の信頼性について
- 本記事は理学療法士が執筆しています。
- 本記事の情報は基本的に信頼性の高い研究から得られたデータから引用しています。
セラピストが筋力訓練を提供する時に、念頭に置くべき思考として、疾患や障害を有する対象者へ筋力トレーニングを提供するんだということを忘れてはいけない。
筋力トレーニング
筋力トレーニングとは
骨格筋の出力増強、肥大、持久力向上を目的に行われる運動の総称である。
英語で言うと、
- Strength Training
- Resistance Training
- Weight Training
- Muscle Building Training
- Work Out
- Hit the gym
などと呼ばれている。
筋トレは健康に良いことばかり
- 血圧コントロール
- 糖尿病(内臓脂肪↓、HbA1Cの減少、インスリン感受性の向上)
- 中性脂肪、コレステロールの減少
- 死亡リスク減少
- 骨密度↑
- 体脂肪↓
- がん死亡率、再発率↓
- 怪我のリスク↓
- 美肌効果↑
- うつ病の改善
- 自尊心、不安、疲労感、認知機能など
- 痛みの改善
など様々なメリットがあり、現代社会においてやらない理由はななそうだ。
トレーニングの原理・原則
特異性の原理 | トレーニングの内容に応じた効果が得られる |
過負荷の原理 | 効果を得るには一定以上の負荷が必要 |
可塑性の原理 | ディトレーニングによって逆行する |
漸進性の原則 | 強度は増やせる必要がある(漸進性過負荷) |
個別性の原則: | 個人差の考慮が必要 |
全面性の原則 | 全身性、多様な体力要素 |
意識性の原則 | 自覚性、意味や目的を理解し共有 |
反復性の原則 | 継続性、繰り返すことで効果が得られる |
常に過負荷となるよう 漸進的に特異的なプログラムを継続することが重要。
セラピストは特に個別性を考慮することが大事。
⇒疾患、既往、 障害などの個別性に対応できる事がセラピストの強みでもある。
筋力トレーニングの目的
筋力の向上
目的は筋力の向上だ。その筋力を決定する要素として
- 形態的な要因
- 神経学的な要因
の2つの要因がある。
形態的要因
大きい筋肉のほうが筋力が強い。
- 断面図(並列するサルコメニアの数)
- 筋繊維のタイプ(白筋、赤筋)
- 筋繊維の組成(筋内脂肪、水分)
- 羽状筋(サルコメニアの配置数)筋繊維が斜めに連なっている為、より筋繊維が詰まってる。
- 筋束長(筋が長いほうが筋力が強い)
- 粘性、弾性
形態的な要因から、筋肉を大きくすれば筋力は大きくなると言われている。
筋肉を大きくする→筋肉を肥大させる→筋肥大トレーニング
形態的な要因を改善するためには、筋肥大トレーニングを行おう。
神経学的要因
- 参加運動単位の数(筋繊維が同時に収縮できるか)
- 運動単位の同期
- 運動神経の発火頻度
- 拮抗筋の協調性、抑制(拮抗筋が働いてしまうとうまく筋力が発揮できない)
つまり、筋断面積当たりの発揮筋力を高めることが重要ということがわかる。
強い力を発揮できるように神経を適応させるトレーニングが必要。
神経学的な要因を改善するためには筋出力トレーニングを行おう。
それぞれ特異性をもってトレーニングを行う必要がある。
実際、それぞれトレーニングしていくと多少なりともオーバーラップして形態的要因、神経学的な要因、どちらにも作用することもある。
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